ボーイスカウト吹田2団【平成16年6月13日発行】


第149号

    
吹田2団スカウトカーニバル・カブ隊発隊40周年

時:平成16年5月29日(土)〜30日(日)
於:吹田市立青少年野外活動センター・千里北公園

カブ隊の足跡 育成会相談役  樫 寿紀

40年という歳月は、必ず順風満帆とはいかないものが何事にもある。それを乗り越えてこそ得られる感慨や満足感は当事者でしか味わえぬものである。また先人たちが築いてきた歴史的重みや伝統に萎縮することもあったであろう。あるものは引き継がれ・改革された新しい試みが加味されて今日を迎えられたことには偏に指導者・団関係者の努力の賜物である。

発足当時の時代背景には、素朴で物が豊かでない分「子供の群れ」があり、現代のように生活が均一化されていないが故の個性があり、もっと野生に近い世界があった。子供時代にしか経験が出来ないこと・そこから体で覚えた「思い出」を体得出来たらとの思いで素朴に野山を駆け巡り、ロッジングとしての宿泊体験など自らが動かないとクリアー出来ないこと、集団での生活を通じて他を「おもいやり・いたわりあう」心を育て合うことのプログラムを大々的に取り入れた。その結果はスカウトたちが出すものであり、良かったか悪かったかは当方の存知することではない。
寝るときになって必ず泣いた子・寝小便をした子・高所恐怖症/閉所恐怖症の子・自己存在を認めて欲しくて暴力的行動で表現した子・身辺自立が遅い子・自己表現が下手な子・常に行動的でやんちゃなくせにべたべたひっつきにくる子・慎重で臆病な子。そんなスカウト達の寝顔のおかしさに何度も笑わされ、頬擦りしたことか。あの時のあのスカウト達と共有した体験はわたしをして人生をより豊かにしてくれたことは確かである。年齢を超え群れの素晴らしさと・楽しさを味わえたことを今感謝するとともに、やり通す事の大切さを身に染みて感じている。

スカウト活動の基本は「三体主義」だと思っている。野外活動は「体験」なくしては存在しない。自らがリュックをかつぎ、汗して歩く。誰も代われない。そこから「体感」するものがあるはず。自然の風景・香り・風・色・音などの五感に訴える世界と自分との向き合い。そしてその繰り返しで得る「体得」は自分のものだけであり、それは学校や家庭生活では経験出来ないものであると確信している。それらを共有することで得た仲間意識は何物にも変えがたいものであり、それが彼らの人生を少しでも豊かに出来たとしたなら幸いである。これは今後も変わることのないものであり、創始者ベーデン・パウエルの目指したものであろう。
 吹田2団カブ隊の輝かしい40周年を心よりお祝い申し上げると同時に、今後の維持発展を何時も部外から見守り続けていきたいとおもっております。          弥 栄

5月29日  

10時15分より千里北公園にて開村式、5人のビーバー体験入隊者を加えて縦割りの班編成を行った。
班は、ブラザーズ班 (班長:BS佐々木君)セブンスター班(班長:BS南田君)ウサギ班(班長:BS池田さん) のんき班(班長:BS板倉君)ギリシャ班(班長:BS岩橋さん)イルカ班(29日班長:BS袋谷君)(30日班長:BS伊藤君)
 
二日間は、この班で行動することになる。(ただし、就寝時は隊にもどる)
まず、午前中のプログラム、記念品のリーダー手作りの布製袋に各自オリジナルの絵などを描く。スカウト用品などを入れるのにとても便利な袋、世界で一つしかない君だけの袋だから大切に使ってネ!

午後のプログラムは、千里北公園にもどり『アドベンチャーラリー』
ゲームは、
滑車滑り・・・・・・木と木の間にロープをはり、滑車ですべりおりる
棒引きリレー・・・・丸太にロープをくくりつけてポイント間をひっぱって走る
スパイダーネット・・木の間にくもの巣状にゴムひもをはり、ふれないようにあいだをくぐりぬける 
にんげん知恵の輪・・輪になって、左右の手をとなりの人以外の人とつなぎ、もつれ合った手をはなさないでほどいて一つの大きな輪にする
キャタピラーリレー・ダンボールの輪の中に入りポイント間を腹ばいで走る
空中キムス・・・・・空中を飛んでいる物が何かをあてる
幸せさがし・・・・・四葉のクローバーを見つける

各班で一致団結して7つのポイントを2時間で効率よくまわり、クリアしてゆく。
午前中に編成したばかりの班だが、このアドベンチャーラリーの7つのゲームをクリアすることにより、一気に仲間意識が生まれたようだ。

夕食は、団委員とお手伝いのファミリーの手作り のカレーライスとサラダ。カレーは、甘口、中辛、辛口3種類から好みの辛さをチョイスでき、サラダ もドレッシングが数種類用意されていた。
スイカのデザート付き。おいしかったネ!

夕食後、予定時間よりやや遅れたが、「カブ隊発隊 40周年記念キャンプファイヤー」が始まった。
10年前、カブ隊30周年の記念にタイムカプルを 作り、その中に当時のカブスカウトが10年後の自 分に宛てた手紙を書いて入れた。他に、30周年記念誌、30周年記念セレモニーのビデオ、組の手作 りの旗、巨大赤フンの寄せ書きなどが入ってた。

このタイムカプセルを、今回のキャンプファイヤーであけることになり、当時のカブスカウト達にも案内状を出したところ、4人のOBの参加があり、10年前に自分に宛てた手紙を披露してくれた。 本人達も10年前に手紙を書いたことは、忘れていたようで、ほんのひと時だが、10年前へのタイムトリップを楽しんでいたようだ。
今回もタイムカプセルを作り、ビーバースカウトは絵を、カブスカウトは10年後の自分に宛てた手紙を入れた。10年後をお楽しみに。
各班のゲームや歌の出し物の合間に団委員長、各隊隊長よりお祝いのメッセージと、カブの思い出を語ってもらった。

5月30日 

午前6時に起床。隊編成から昨日の班編成へ戻り、団委員手作りの炊きたてご飯とお味噌汁、出し巻き卵ウインナーソーセージ、のり、ふりかけ、おつけものの朝食をいただいた。野活のプレイグランドで、8時30分朝礼に引き続き、9時より二日目のプログラム「ロープを使ったゲーム」を開始した。

「朝礼「ひょっこりひょうたん島」
ロープを使ったゲーム
@ひょっこりひょうたん島
輪にしたロープを前に投げて島を作り、その中へ全員が入ることができたら、またロープを
前に投げて島を作り全員その島へ移動する。これを繰り返してゴールまで早く到着したチーム
が勝ち



A大縄跳び
10分間のあいだにより多く跳んだチームが勝ち

Bロープ回し
ロープを輪にして、体を中心にして回す

Cロープ結びリレー
7種類のロープ結びをひとり1種類ずつリーダーの立っているところへ走って行ってやり、クリアできたら次の人へリレーする。ビーバースカウトはどんな結び方でもOK。早く全員クリアできたチームが勝ち

Dロープずもう
1対1で1本のロープを引き合い足が動いたら負け

「 ひょっこりひょうたん島」
「大縄跳び」 岡本副長による「ロープ回し」のお手本
「ロープまわし」の指導中

カブ隊の岡本副長に「ロープ回し」の指導を受けた。まず、輪の作り方を教えてもらい回してみる。
何度やってもなかなか回らない。ひたすら練習あるのみ。1度でもできれば、コツがつかめるようで、ボーイ隊では、何人か出来たようだ。

「ロープ回し」大成功!



『吹田2団は、ロープ回しが全員出来る』と、いうふうになるのが、岡本副長の目標らしい。目標達成のために、皆さん(スカウトもリーダーも)がんばって練習しよう!! ホントに全員が回せたらすごいよね。

「ロープ回し」大成功!

ロープずもうはトーナメント方式で行われ、ゲームは1対1ということもあり、みんな真剣勝負。
作戦を練り、対戦相手の心理を読んだり、かけ引きをしたりと、なかなか白熱した試合となった。野活内の清掃場所を賭けての最終ゲームで、結局敗者復活戦から勝ち上がってきたギリシャ班が、優勝した。
各班の清掃場所も決まり、ロープを使ったゲームは全て終了した。

昼食は、ホットドッグ。パンにキャベツのソテーとウインナーをはさみ、アルミホイルで包み牛乳パックに入れる。牛乳パックに火をつけて、燃え尽きたらこんがり焼けたホットドッグの出来上がり。
朝からしっかり運動したので、みんなお腹ぺこぺこ。残ったホットドックをかけてジャンケンをしているスカウトもいた。


ギリシャ班「ロープずもう」優勝おめでとう!


昼食後は、全員で撤収と清掃。プレイグランド、青年の家、第1・第2ロッジ、野外炊事場、ファイヤー場、トイレ・シャワー室と清掃場所がたくさんあったが、全員で協力して短時間で終えることができたようだ。
そして、閉村式。1日目の「アドベンチャーラリー」と2日目の「ロープを使ったゲーム」の総合優勝は、ギリシャ班、2位はのんき班、3位はイルカ班だった。おめでとう!
ゲームの表彰・国旗降納などを終え、2時30分頃北千里を出発した。


編集後記

皆さん、2日間お疲れ様でした。天気予報では、「雨」と出ていましたが活動中は、ほとんど雨は  降らずよかったですね。これも皆さんの日頃のオコナイがよかったからでしょう。4月のバザーに引き続き、スカウトカーニバル実行委員会・記念品袋の制作(裁断・縫製・プリントまで全てリーダーの手作りです)など、準備に追われる日々でしたが、振り返ってみると楽しい、思い出に残るカーニバルになりましたね。反省点もあげれば多々あったかと思いますが、それを上回る楽しい2日間でした。
今回参加できなかった方々、大変残念でしたが、次回はもっと楽しい行事になるよう、参加・ご協力をお願いします。