ボーイスカウト吹田2団【平成16年11月9日発行】


第154号

10月17日 寿楽荘町内運動会参加奉仕
 カブ隊副長 佐藤猛志


参加リーダー13名 参加スカウト20名
特別養護老人ホーム「寿楽荘」のお年寄りやその家族の方々の運動会「生きいき町内運動会」に参加しました。
同運動会は13回を数えますが、私たち2団カブ隊の参加も今年で6度目くらいだそうで、10月のプログラムとしてすっかり恒例となった観があります。
カブ隊の重要な修得科目に、「うさぎスカウト」には“笑顔”や“わたしの仕事”、「しかスカウト」には“感謝”や“役に立つ”、そして「くまスカウト」には“スマート”や“奉仕”があります。
儒教や武士道を持ち出さずとも、古来、日本人の徳目としてあたりまえのように行われてきたものだろうと思いますが、残念ながらそれらは、戦後の民主主義教育や個人主義が、もしかすると置き忘れてきたものなのかもしれません。
言い古されたことですが、物は有り余るほど豊かになったのに、精神の貧困はますますひどくなってきているのです。
近頃の新聞紙上には、考えられないような凶悪な事件が、それも若年者が加害者となる事件が報じられます。
今こそ本当に“心の教育”が必要な時だと思うのですが、寡聞にして学校がその方面に注力し始めたということは聞きません。
その点、上記のような科目を必修のこととして、大真面目に子ども達に向き合っている、ボーイスカウト活動というのは“ほんまにええやん!”と思うのであります。
 それはともかく、この運動会への参加は、これらの重要な修得科目を実践の中で触れることのできる数少ない機会だと思います。
 17日当日は、朝からぬけるような青空で、絶好の運動会日和りとなりました。
開会前には、38年前、スカウト活動中に亡くなった上小沢君の話と慰霊の黙祷が船野隊長指揮の下、執り行われました。

運動会は10時開会。言うまでもなく、設営から運営、撤営までも我が吹田2団がお手伝いをしており、寿楽荘の運動会は吹田2団の運動会でもあると思うのです。
お年寄りが主役であるため時間を延ばすのは無理かもしれませんが、スカウトの父兄がもっと参加できれば運動会が盛り上がるのにと、スカウト達の元気な姿を見ながら、勝手な想像をしていました。

昼食をはさみ、場所を岸2集会所横の公園に移し、13時半より、入隊式を行いました。
今年度、うさぎの入隊は8人。スカウト、リーダー、父兄の前で、一人ひとりの入隊者が左手を隊旗にかけ右手でカブサインをして、カブスカウトのやくそくとカブ隊のさだめを誓いました。
スカウトの計25人は最近では最も多い人数です。最初4組で検討したのですが、結局、昨年同様3組での組編成となりました。
賑やかな1年になりそうです。
 この日はプログラムがめじろ押しで、14時からは、24日のあまご釣りの際に行う魚拓作りの予行演習として、合同組集会を実施しました。
前日、岡本副長が日本海で釣ってきたチダイをモデルに、実際に魚拓を作りました。
「臭い!」という声もチラホラありましたが、みんな積極的にチャレンジしていました。
各リーダーの指導も的を得ていたからでしょうが、スカウト達は筋が良く、作品はなかなか美しく立派なモノに仕上がりました。
ちなみにモデルの鯛は、取り合いをするようにジャンケンで勝ったスカウトが持って帰りました。(少し墨臭かったかも)
24日の本番を楽しみにしていたのですが、台風23号により、釣り場が流され釣行は順延となりました。
15時からは、リーダー勉強会を実施しました。
今年度カブ隊では、異動や退団等で10人のリーダーが入れ替わりました。
3人の方に11月7日の指導者講習会に参加してもらうのですが、その事前訓練も兼ね、集散法、基本動作、初歩のロープ結び等を行いました。

兵庫県豊岡市災害ボランティア
  ベンチャー隊 岩橋亜美


 私たちは先日、台風23号の被害にあった兵庫県豊岡市に行きました。
私たちのようなボランティアが豊岡に向かうのに、大阪社会福祉センターの方がバスを出してくださっていて「ボランティアにバスを出すのは初めて。」と、仰っていました。バスは40席ぐらいあり、ほとんど満席に近い状態でした。
 更に豊岡に着くと、そのバスが4〜5台停まっていて、ものすごい大勢のボランティアの方々がいました。また、色々な年齢の方がいました。私と同じくらいの子もいれば、もっと下の小学3年生ぐらいの子がいました。その子は、豊岡の子で、ボランティアの方々や住民の人たちにスコップや長靴などの物資を貸し出すテントで働いていて、私はこんな小さな子も、一生懸命お手伝いしているのを見てとても感動しました。
 1日目私たちは、10〜12人のグループに分けられ被災された中の一軒の家に行くよう指示されました。そのお宅に着くまでたくさんのボランティアの方を見かけました。道路の土を運んでいる人達、歯ブラシで土で汚れたお金を洗っている小学生もいました。
 被災されたお宅に到着すると、そのお宅は床上浸水の被害にあっており、畳を全部はずしている状態で、下の土が見えていました。男性の方々は民家の横の下水にたまっている泥をスコップで土のう袋に詰める作業をしていました。
服が、どろどろに汚れていました。女性の方々は被災者のお宅の清掃で、わたしは、窓拭きを担当しました。
 2日目は、被災者のお宅一軒一軒を回り、ニーズが無いかを調査する作業でした。幸い、私が担当した地区は被害の少ない場所で、どこのお宅も「ここは大丈夫だから、もっと困っている人たちのところへ行ってあげて。」といわれるのが、ほとんどでした。でも、私がお宅を訪問して回ったのは、早朝であったのにもかかわらず、みなさん嫌な顔もせず、「ありがとう」「おつかれさま」などの言葉をかけてもらい大変うれしかったです。その作業が終わった人たちは、道路の土を取り除く作業をしました。
これは大変な作業でした。スコップで土を土のう袋にいれ、いっぱいになったら運ぶ。単純な作業だけど、水を含んだ土がとっても重い。腰が痛くなりました。それから、横幅30cmぐらいの溝が、泥で満タンになっていて、地面にあふれ出ている状態でした。その溝10mぐらいを20人程度で取り除き、一日がかりでやっと綺麗になりました。上の服はどろどろ。手袋をしていたのに手が土だらけ。なかには、頭にまで泥をつけている人もいました。
 私は前から不思議に思ってたことがあります。私の場合、ボーイスカウトがきっかけでボランティアをしましたが、他の方々はどのような理由で、ボランティアをしているのかが分かりませんでした。
私は、この二日間行動をともにした人にそれを聞くと、「兵庫が大変って聞いて、インターネットでボランティア募集を捜した。」と言われて、このひとは、理由で参加したんじゃないんだと知り、その精神にとても感動しました。
被災者の方もこれに負けない精神を持っていて、私はこの精神を普段の活動に活かせたらどんなに素晴らしいだろうと思いました。
私は、この経験を活かし、自分に何ができるのかを考え行動し、普段の生活に活かせるよう努力していきたいと思います。


ボランティアに行って 
ベンチャー隊  佐倉佳弘


僕はボランティア活動として豊岡に行って来ました。ボランティア活動には沢山の人達がやってきたていて、町はすばらしいスピードで復興されてきていました。町の人々は徐々に元気を取り戻し、ボランティアで来ている僕達に対して「どこから来たん?」「大丈夫?疲れんようにしいや」と優しい言葉をかけてくれました。今回、僕がボランティアに行って感じたことは、ボランティアの活動はボランティアする人達と現地の人々がお互いに協力しあって効率よい仕事ができるということが一番に感じられました。個人ではやれないような仕事でもボランティアの人達が協力することで作業が進み、その事により現地の人々に元気がもどる、そうすると作業がまた効率がよくなると思いました。
 しかし残念なことに、ボランティアで来ている人達の中に他人の気持ちを汲み取れない、仲間の人にもろくに親切にできない人がいました。仲間の悪口を聞こえるように言ったり、疲れが出て体調を崩した人を無理矢理座らせたりしていました。やはり人の痛みを知らないとボランティアをしに来てもあまり現地の人々の役に立てるとは思えませんでした。ボランティアには人の心の痛みを感じ、互いに協力できる人しかボランティア活動の「現地の人達を元気付ける」という点では役に立たないと感じられました。


豊岡市水害ボランティアについて
ベンチャー隊 頭川 仁


 先日、兵庫県豊岡市が水害の被害を受けた。それに対して、大阪府市民活動ボランティアセンターでは 
ボランティアバスを派遣していた。我々は、このボランティアバスに乗り豊岡を目指した。
このバスには、我々以外にも40人程同乗しており、年齢の幅もさまざまで、私はその「人の役に立ちたい。」という気持ちに感動をした。
 大阪から豊岡まではバスで5時間前後もかかり、私は体力を少なからず奪われてしまった。
 被災地で我々は泥のかきだしや土嚢作りなどを行った。
土嚢作りや泥のかき出しは大変な重労働で、普段から鍛えている私であっても心身ともに大変疲弊した。この作業を行った中には40歳前後にもなる人もおり、私が思うには、多少無理がある。だが、年配層の人々でも自分なりにできる限りの事を、精一杯しており、我々のほうが気持ちで負けていたのではないかと思う。やはり、自ら志願して集まった人々の信念は固く強いものであると感じるのであった。
 だが、中には変わり者もおり、目的もはっきりしておらず、本当に豊岡の人の為に働こうと思っているのかと疑問に思ってしまうような人もいた。

 私が今回のボランティア活動に参加し感じたことは、人々(ボランティアに参加した人々)には「人の役に立ちたい。困っている人を助けたい。」という気持ちが多かれ少なかれあるということがわかり、大変感激をした。
なので、今後もボランティアに参加し、同じ意志を持つ仲間と共に人の役に立ちたいと思う。